2019年9月よりロマンティック数学ゼミを新たに3つ開講します
ロマンティック数学ナイトに登壇したロマンティスト達による、数学の溢れるロマンを体で感じることが出来るロマンティック数学ゼミですが、新たに3講座開講します!!
■第二期「不完全性定理の風景~”論理”とは何かを再考する~(2019年)」(講師:檜山正幸)
ゲーデルの不完全性定理を、自然言語(日常言語)だけで説明する試みを見かけますが、これは無理スジなようにも感じます。仮に正確な説明だったとしても(そうじゃない例も見かけますが)、自然言語を使った記述では、なんだか騙されたような印象をぬぐいきれません。「あきれるくらいな明晰さ」に触れるには至らないでしょう。
一見回り道のようでも、記号論理学を一通りは勉強して、ゲーデルのアイディアを(だいたいでも)追いかけないと、納得した気分にはなれません。このセミナーでは、実際に記号論理を勉強して、ゲーデルのアイディアを追いかけてみます。ただし、標準的・正統的なコースをたどると長い時間がかかるので、本質を見失わないショートカットに沿って不完全性定理へと旅しましょう。
第二期では、参加者同士の交流の機会を設け、回数も全6回⇒7回に増加し、より深く学べるゼミとなりました。
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■「圏論の風景~”つながり”だけでつくる数学の世界~(全6回)」(講師:檜山正幸)
圏論では、「ある対象」と「つながり」という超抽象的構造だけで世界が構築されています。そして、ほとんどあらゆる数学の分野が、その超抽象化された世界の中へと埋め込まれます。我々が数学の各分野に見出している様々な法則も、超抽象の世界に潜んでいることになるのです。こうして、極めて一般的な思考の様式が提供されます。
このような圏論の特性、その一般性・普遍性を、壮大だが中身がないガラガラの骨組みだと思う人もいるでしょう。確かに、高い抽象度と一般性・普遍性が強調され過ぎるきらいがあります。それが行き過ぎてしまうと、圏論の用語が空虚な衒学的〈げんがくてき〉アクセサリーとして使われたりします。
そこでこのゼミでは、フレームワークとしての圏論だけではなく、内実としての圏論を、できるだけ予備知識を仮定しないで解説していきたいと思います。高度な抽象化の背後には、手で触れる具体物が必要です。見慣れない記法だけではなく、直感を刺激する絵図〈ダイアグラム〉も必要です。過度な理念や思弁に走らず、五感を通して圏論を掴みましょう。
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■「一般相対論の風景~ブラックホールを見るもう一つの眼~(全6回))」(講師:松浦壮)
物理や数学では、どんな最先端の理論でも、ごく当たり前の推論を一歩ずつ積み重ねることで至ることができます。世間で「難しい」と言われる一般相対性理論も、その前身である特殊相対性理論もその例外ではありません。
そこでこのゼミでは、ごく常識的な知識から出発して、相対性理論の階段を一歩ずつ丁寧に登ります。新しい概念が登場したとき、それを表現するためには相応の言葉が必要です。これが数学です。一般相対性理論では時空そのものが動きますから、当然、「動く時空」を表すための数学が必要になります。ゼミでは、そのような数学の道具を、物理的な概念と結びつけながら、時には手を動かして、ひとつひとつ納得していきます。その結果として整理される「リーマン幾何学」は、時空を眺める「眼」の役割を果たしてくれるでしょう。その「眼」を通じてはじめて観ることができるブラックホールの姿をどうか楽しみにしていて下さい。
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次回のロマンティック数学ナイトにて松浦壮先生が登壇します!
ロマンあふれるプレゼンを是非聞きに来てください!
8月24(土)@虎ノ門で溢れるロマンを体感!
チケット購入はWEBから!(チケット販売は7月初旬です)
http://romanticmathnight.org/