ロマンティック数学ナイト

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【ロマ数トレラン】数学的な基本原理から熱力学を学ぶ

10時開演

【ロマ数トレラン】数学的な基本原理から熱力学を学ぶ

オンライン(zoom)

09:50

10:00

・ガイダンス回 無料
・本セミナー 65,500円
※早期割引あり

Coming Soon

∞セミナーの概略∞

熱は人間の活動の根源ともいえますが,これに関わる現象は地球上の生物や物質だけでなく宇宙にまで見ることが出来るマクロな現象です.熱現象を理解しようとするとき,一般に自然現象はミクロな世界の基本法則に支配されているだろうから, 熱のようなマクロな現象もミクロ系の運動法則で(量子論)で原理的には理解できるであろう.そして,あらゆることが予測できるだろうと期待されます.しかしながら物質を構成する莫大な(原子,分子などの)粒子数(~10^23(10の23乗)個)とその自由度を考えるとこれは大いなる幻想であることが解ります. 従ってマクロ系を取り扱うには別のマクロ系専用の理論体系が必要になるわけです.

この, 熱に関わる人間の長い経験と熱の本質を理解しようとする思索の末, クラウジウスやトムソンによって, 1850年以降「熱力学」という新しい物理学が作り出されました. 熱力学は熱が関与する物理法則を記述する理論で極めて強固な体系です. 今世紀の初頭の量子論の登場によってミクロな物理学が大変革を余儀なくされましたが, この熱力学の理論は全く変更を受けることがありませんでした.

さて熱力学ではマクロな系での「平衡状態」と呼ばれる状態間の遷移と,熱の散逸など非可逆過程を少数の変数で記述できます.すなわち平衡状態の定義と,エントロピーに関する諸性質(相加性,上凸関など)に関する要請(公理)があり,これに基づいて熱力学の基礎が展開されます.ここでは公理論的な方法による記述がなされていますが,用いられる数学は比較的簡単な解析学です. この基礎部分を十分理解することで更に熱力学の各論が理解できると期待されます.

今回のセミナーは熱力学初学者を対象として, 熱力学を記述する公理(要請)を理解し,それに基づいて熱力学の基本構造を理解することを目的としたものです. 具体的にはテキスト『熱力学の基礎第二版 1、2』に従って第1回から第6回まで熱力学を記述するための二つの要請を学び,これを前提として第7回から第20回まで熱力学の基礎を学びます.

※本セミナーで扱う熱力学の基本法則の解説をマスログにまとめています。合わせてご参照ください。
https://wakara.co.jp/mathlog/20211003 (本田先生書下ろしの記事)

∞使用テキスト∞

熱力学の基礎 第2版 I: 熱力学の基本構造」清水明著 (東京大学出版会)

熱力学の基礎 第2版 II: 安定性・相転移・化学熱力学・重力場や量子論」清水明著 (東京大学出版会)

∞セミナーの形式∞

独習はなかなか困難であることを考慮して,テキストを一緒に読み進めていきます. 基本的にはテキストの第1章の「熱力学の紹介」から第16章の「熱力学的安定性」までの内容を(テキスト中の♠マークの部分を省いた初学者レベルを逸脱しない範囲で)解説,および参加者との対話で進めたいと思います.

熱力学の教程は長いものになりますから全20回を前半・後半の2回に分けて行います. 時間制約上,予定通りの進捗完了を保証するものではありません.また, 進捗調整によって余裕がでた場合, 第17章の「相転移」へも読み進めたいと思います.

∞セミナー内容∞

【第1クール】
~定義-要請で組み立てられ抽象的な量によって記述された理論の理解~
第1 回 熱力学の紹介と下準備
第2 回「要請」を理解するための事項
第3 回 熱力学の基本的要請
第4 回 要請についての理解を深める
第5 回 エントロピーの数学的な性質
第6 回 示強変数
 
~熱力学の基礎の理解~
第7 回 仕事と熱— 簡単な例
第8 回 準静的過程における一般の仕事と熱
第9 回 進捗調整
第10 回 進捗調整

【第2クール】
~熱力学の基礎の理解(続き)~
第11 回 2つの系の間の平衡
第12 回 エントロピー増大則
第13 回 熱と仕事の変換
第14 回 ルジャンドル変換
第15 回 他の表示への変換
第16 回 大きな系・小さな系
第17 回 熱力学量を別の熱力学量で表す方法
第18 回 熱力学的安定性
第19 回 進捗調整
第20 回 進捗調整

※授業の進捗により、上記内容は変更となることがあります。
※最後までスムーズにセミナーを進めるためにも、一緒に手を動かして計算する努力をして、最後まであきらめない気持ちをお持ちの方をおすすめ致します。

∞講師∞

本田耕一郎(ほんだ こういちろう)

1951年 兵庫生まれ。
1974年 東京工業大学理学部卒業 ,1976年東北大学大学院理学研究科修了
専攻は物性理論 不規則系の電子状態に関する研究を行った.
大学院修了後,電機メーカーの研究所にて半導体物性の研究,半導体LSIの開発研究に従事. 東北大学理学修士, 東京工業大学工学博士
数学塾「和」講師
国立大学客員教授, 私立大学非常勤講師など.

学生時代は理論物理を専攻したが企業に移って実験屋に転向した.
著者の言うところの「大量生産された」「熱力学が分らない人」の一人であるが,今回のセミナーを通して自分自身も熱力学が少しでもわかる人に脱皮できればと思っている.

∞参加対象者∞

熱力学の初学者を対象とします.

大学教養レベルの数学(微分積分,線形代数学)の知識を持つことが望ましいですが、必要とされる微積分の知識はテキストにて補充が可能です.高校物理を履修している,もしくはその程度の理解がある方. 学んでいなくても熱力学を学びたいという意欲があり,それらを理解するために一緒に手を動かして計算する努力をし,最後まで諦めない気持ちをお持ちの方は歓迎いたします.

∞開催場所∞

オンライン(zoom)

※好きな場所でご受講できます。「zoom」を用いてオンラインでセミナーを行います。
※ブラウザが利用できるPCやタブレットなどの環境をご用意ください。
※iPad等タブレットの使用は一部機能が制限される場合がございます。パソコン端末でのご参加を推奨いたします。

∞開催日時∞

【第1クール】
第0回2021年10月16日(土) 10時00分~11時30分(ガイダンス回・無料)
第1回 10月30日(土) 10時00分~12時30分
第2回 11月13日(土) 10時00分~12時30分
第3回 11月27日(土) 10時00分~12時30分
第4回 12月11日(土) 10時00分~12時30分
第5回 12月25日(土) 10時00分~12時30分
第6回 2022年1月8日(土) 10時00分~12時30分
第7回 1月22日(土) 10時00分~12時30分
第8回 2月5日(土) 10時00分~12時30分
第9回 2月19日(土) 10時00分~12時30分
第10回 3月5日(土) 10時00分~12時30分

【第2クール】
第1回 4月2日(土) 10時00分~12時30分
第2回 4月16日(土) 10時00分~12時30分
第3回 4月30日(土) 10時00分~12時30分
第4回 5月14日(土) 10時00分~12時30分
第5回 5月28日(土) 10時00分~12時30分
第6回 6月11日(土) 10時00分~12時30分
第7回 6月25日(土) 10時00分~12時30分
第8回 7月9日(土) 10時00分~12時30分
第9回 7月23日(土) 10時00分~12時30分
第10回 8月6日(土) 10時00分~12時30分

※10月16日の第0回は10月30日開講の本セミナーのガイダンス回となります。
※第0回に参加しなくても第1回目以降は申し込むことは可能です。
※各回の内容は予定のものであり、授業の進捗具合や受講者のご要望により変更の可能性がありますのでご注意ください。
※セミナー時間150分の内、30分は受講生からの質問、議論に充てられるように設計しています。
※各セミナーの録画をゼミ最終回の1か月後まで視聴できるようにしますので、欠席の回があっても問題ありません。

∞お持ち物∞

筆記用具(ペン、ノートなど)
教科書「熱力学の基礎 第2版 II: 安定性・相転移・化学熱力学・重力場や量子論」清水明著 (東京大学出版会)をご用意ください

∞料金とお申し込みに関して∞

・ガイダンス回(10月16日)  無料
⇒お申込み(https://peatix.com/event/3035641/view)
・本セミナー(全10回)  65,500円(早期割引:62,500円)
⇒お申込み(googleフォーム)

※第2クールの料金も65,500円(早期割引:62,500円)となります。
※第1クールのみの参加、第2クールのみの参加も可能です。
※第2クールのみに参加したい方はclass@wakara.co.jpにメールください。
※セミナーの性格上本セミナーの定員は8名とさせていただきます(先着順)。
※本セミナーお申し込みの方に振込先の口座をご連絡いたします。
※最小履行人数は4名となります。最小履行人数に満たない場合、非開催となり、料金は返金させていただきます。開催有無は第一回ゼミの1週間前に確定となります。
※早期割引はガイダンス回翌日までに全回お申し込みの方に適用いたします。
※日程、時間の都合でガイダンス回に参加できない方は、担当の松中(メール:class@wakara.co.jp)までご連絡ください。ガイダンス回当日中に録画した動画を視聴できるように手配いたします。ただし、早期割引が適用されるのはガイダンス回の翌日までとなりますので、予めご了承ください。

∞本セミナー受講希望者の方向けの注意事項∞

・通信トラブル等が発生した時に、講師、受講生で円滑に連絡を取り合えるようLINEグループを作成します。LINEグループへの参加は必須とさせていただきますので、予めご了承ください。
・オンラインセミナー受講の際に必要となるパソコン、タブレットまたはスマホ等の通信機器、およびWiFi等のインターネット接続サービスは受講生ご自身でご準備いただきます。
・Apple Pencilなどのスタイラスペンやペンタブなど、画面にペンによる書き込み、描画を行える環境をご準備いただくことを推奨いたします。
・各セミナーの録画動画を最終回の1か月後まで視聴できるようにしますので、出席できない回は動画での受講が可能です。
・欠席者には録画動画だけでなく、セミナーで使用する配布資料(pdfファイルやurl等)も出席者同様配布いたします。

∞ロマ数トレランとは∞

「時間はかかってもいいから数学の美しさを中身からしっかり理解したい!」
聞いているだけでわくわくする華やかなテーマが満載のロマンティック数学ゼミ。
その根底となる理論からしっかり学びたい。ロマ数トレランはそんな声から生まれました。

ロマ数トレランは、ロマン溢れる数学を語ることができる講師による、講義形式ではなく、双方向の対話に重きをおいた受講者参加型の少人数制ゼミです。
実際に手を動かしたり、しっかりと質問、議論をする時間を設けることで
内容を確実に理解することを目標とします。同じ気持ちをもった仲間と一緒に学んだ先には新しい数学の世界が待っています。

~トレランとは~
山を縦走する山岳レースを意味するトレイルランニングの略です。
急坂は大変な時はありますが、いったん頂上に上がれば壮大な風景を楽しむことができます。
数学も同じです!平坦な道も、下り坂も、そして時にはハードな時もありますが、頑張って登りきれば素晴らしい風景が広がっているのです!

※ロマ数トレランでは受講生の理解に合わせて講師が適切な速度になるよう誘導しますが、受講者の理解を優先するため、カリキュラムの進度は確約いたしかねますので、予めご了承ください。
※質問の内容がセミナーの趣旨とそれる場合や、セミナーの適切な進行の妨げになると講師が判断した場合には、解説はセミナー内ではなく別途個別指導をご受講いただくようご案内することがあります。
※ロマ数トレランにはビデオ視聴以外に欠席保証はございません。ビデオは出席の有無に関わらずご視聴いただけます。

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※無料ガイダンス回へのお申し込みはこちらから
https://peatix.com/event/3035641/view

∞企画運営∞

和から株式会社
渋谷(本社)・新橋・大阪にて社会人向けの数学個別指導教室「大人のための数学教室 和(なごみ)」や「大人のための統計教室和」を運営。数学が苦手な大人から 数学の業務・研究応用を 目的としているマーケター、経営者、大学教授まで月間400名を超える社会人に対して必要な数学や統計学の授業を日々提供している。企業におけるデータセンス研修やデータ分析研修も実施。
和から株式会社HPはこちら>>

∞お問い合わせ∞

和から株式会社  松中宏樹
MAIL:class@wakara.co.jp

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